山は人間だけのモノではありません。
他の生き物の住処の場でもあり、自然を傷つけたり、ゴミを置いて帰ったりしないようにしましょう。一般常識といえば一般常識ですけど、これが出来ない(しない)人がいたりするんです。
そういうマナーに加え、最低限把握しておかないといけない山でのルールも一緒にお伝えします。
目次
覚えておきたい山のマナーとルール
今回はお伝えする山でのマナーとルールは非常に大切なことです。自分自身の身を守ることでもあるし、他登山者や自然・動物たちにも迷惑や悪影響を与えてしまうことにもなるので、しっかりと覚えておきましょう。
ゴミを出さない&持ち帰ること!
山に入る時は、ゴミになりそうなものはなるべく持ち込まないようにしましょう。
ゴミになりそうなものは事前に取り除いておく
携帯食や薬などの外箱は家で外しておき、お菓子は必要な分だけ小分けにして持って行くなど、ゴミの減量の工夫をしておきます。
お菓子などはファスナー付きビニール袋(ジップロック等)に詰め替えておけば、山小屋などでも音を立てずに開けられます。
レジ袋などを「ガサガサ」する音って意外とうるさいもので、特に山小屋などの室内では目立つ音になってしまうので注意が必要です。
知らない内に出るゴミに注意
岩場などでかがんだ拍子にザック(バックパック)からペットボトルが落ちたり、風邪でビニール袋が飛ばされたりすることがあります。
気付いたら、他人のゴミでも拾いましょう。
たとえ「他人が落としたゴミであっても、見つけたら拾って帰る」を心掛けていれば、山にゴミが増えていくこともおさえられます。
登山者に会ったらあいさつをしよう
「こんにちは」「どちらからですか?」などあいさつを交わすと気分がいいものです。
もし、こちらが疲れていて声を出すこともままならない状態(意外とある)ならば、会釈やちょっと手を挙げるだけでも分かってもらえます。
余裕があれば、下りてくる人に「山頂の景色はどうでしたか?」など訊けると、いろいろ情報をもらえることがただあります。
女性の人などで、警戒心からなのか、挨拶にも応えない人を時々見かけます。すれ違いの場合ならその一瞬で終わってしまいますが、同方向に向かっている場合は、その後もし山小屋で一緒になったりした時、なんとなくバツが悪くなってしまいます。
かたくなな姿勢で「我が道を行く」のもアリなのかもしれませんが、挨拶くらいは最低限のマナーの心得として行った方が、自分自身にとって後々メリットが大きいので心掛けましょう!
あいさつの重要性
また、声をかけ合うことでどんな人がいたかを覚えていてもらうことができ、万が一の時の情報源になります。遭難・行方不明時には捜索の手掛かりになることもあります。
実際に山歩きをしていると、時々すれ違う人やグループから、「こんな人とすれ違いませんでしたか?」と尋ねられることがあります。
この場合は先行者の情報を知りたくて聞いてるわけですが、そんな時でも、お互いに視線を合わせて挨拶を交わすことで、相手をよく見ることにもなり認識の度合いも違うわけです。
基本は「上り優先」臨機応変に判断すること!
山では上りが辛い、下りのほうが上ってくる人に気付きやすいなどの理由で、上る人が優先です。
ただ、これはあくまで基本で、絶対のルールではありません。臨機応変に、より安全な立場の人が譲るようにします。待つ時は、通り過ぎる人にザック(バックパック)が引っかからないよう「山側を背」にしましょう。
これは、すれ違う登山者が何かの拍子に転んだりバランスを崩したりした場合、巻き込まれないようにというためでもあります。巻き込まれて下方に落下してしまうといった事態を避けるためでもあるので、登山道上で山谷の区別のない状況の時も、必ず安全な場所に身を置くようにしましょう。
自然保護を心掛ける
山中の鼻や野草などを摘んではいけません。野生動物への餌やりも禁止です。
知らずにやってしまいがちなことに、道を譲るときに脇の花を踏んでしまうことなどがあります。また、ストックの先端(石突き)で土を掘り起こさないように、雪面や岩場意外ではゴムキャップをなるべく付けましょう。
無意識にやってしまう登山道周辺の踏み荒らしの問題などは、登山者のマナーとして自覚しないといけないことでもあります。この踏み荒らしとは、登山道周囲の草地や樹林帯にまで人が入り込むことで、植生が失われ山肌が露出してしまうことです。
登山者が歩きやすい場所をさがしながら足を運んでいるうちに、徐々に登山道の幅が広がったり、草原状の山頂付近などに多くの登山者が集まることで広がってしまうわけです。
最近言われるようになった「ローインパクト」(山をできるだけ傷付けずに歩く)を心掛けるのもマナーです。
まとめ
「みんなが気持ちよく山で過ごすために、自分に何ができるか」を考えて行動することが、登山者としての役割です。
ルールやマナーを守って気持ち良く登山を楽しめるように、山登りを楽しむ一人一人が意識することで、より良い登山環境(自然・動物・人・モノ)を保つことができます。